第12回 ご当地!絶品うまいもん甲子園 <前日譚> 沖縄県沖縄市
『ご当地!絶品うまいもん甲子園
決勝 DOMINISTAの目線』
の前日譚としてお届けしている
“キリンチャレンジキッチン”紹介シリーズ第三弾。
今回は、
『カレ沖そば』で沖縄県大会で優勝した、
沖縄県立沖縄工業高等学校様のキリンチャレンジキッチンです。
2023/11/10(金)
那覇空港から車で約30分、
沖縄県立沖縄工業高等学校様へ。
英語の校名板と、校舎玄関。
ご案内いただいた先に、誘導看板!
(こういうご配慮というか、イベント感の演出も含めて、
温かさを感じます)
待っていてくださったのは、
『カレ沖そば』を作り上げた
ハアトさん(2年)、
ヨアケさん(2年)、
アカリさん(2年)。
そしてサポーターの金城先生。
すでに、マスコミの方や主催のキリンビバレッジ株式会社の方々も会場におられて、
チームメンバーも、やや緊張?の様子。
失礼ながら、
あの陽気な三人も緊張するんだ…と、思ってしまいました。
(すみません!)
実は、“シェフ”こと比嘉料理長は、
大のスープカレー好き。
「今回訪問するにあたり、一生懸命な生徒さんに真摯に応えられるように、
レシピを見ながら5回ほど自分で作って、
アドバイスできるポイントを探してきました。
それを自分から伝えると、私の料理になってしまうので、
質問があれば、しっかりお答えしていきます!」
そしていよいよ開会式。
60分の調理が始まります。
この日に向けて、
生徒さんがシェフにお送りしていた質問はこの4つ。
・スープのカレースパイスの分量について
・トッピング野菜の彩りを良くするための加熱について
・スパイスのオイルを比較したいので、一緒に確認してほしい
・盛り付けのアドバイス
「カレースパイスの量は、もう少し増やしてもよいと思います。シナモンを入れるのもありですよ」
「野菜については、2%の塩分濃度のお湯で茹でて、冷やし、直前に焼くといいでしょう。なすは素揚げ、かぼちゃは茹でにしたほうが彩りが良いと思います」
「スパイスオイルについては、時間があれば、スパイスを油で炒め、その香りを油に移すテンパリングも試してみてください。香りも引き立ちます」
「盛り付けについては、食べる目線で、メインの豚をしっかり見えるようにして、野菜の向きも揃えると、美しく、美味しく見えます」
「美味しい料理の基本は、
温かいものは温かく、冷たいものは冷たく。
今回は、麺とスープなので、
スープが冷えてしまうとせっかくのメニューが台無しになってしまいます。
審査員の方が召し上がる直前に、
スープをかける方法を考えてみませんか?
プレゼンテーション効果もあると思います。」
この方法に「なるほど!」の声があがりつつ、
スープを注ぐのは、調理の時間なのか、プレゼンの時間なのか、
事務局の方に確認。
OKをいただき、
全員納得で、スープ注ぎ方式に決定!
とにかく、シェフにアドバイスにひとつひとつ大きくうなずきつつ、
まだまだ改善が多いことに、
プレッシャーもかかりつつ…。
「あと、せっかく沖縄から出場するので、
メニューや素材だけではなく、器も沖縄っぽいものにしませんか?
“やちむん”という素晴らしい陶器があるから、
この機会に、全国の方に知っていただきましょう」
ほかにもアチャール(付け合せ)のことも含めて、
アドバイスでお腹いっぱいいっぱいにならないように、
シェフは、準備した項目の中から、
必要な分だけを選んで、伝えていきます。
出来上がりました。
試食タイムへ。
調理しながら聞いたアドバイスを確認し、
自分たちで食べながら、
あらためてメモしていきます。
いろいろ意見交換し、
決勝に向けての方向が決まりました。
さて、決勝ではどんな姿を見せてくれるのでしょうか。
「決勝のとき、東京で食べ歩きをしたいです!!!」
声を揃えてお話されてました。
金城先生、
天真爛漫なチームメンバーのご引率、
一緒に楽しんでください!
ふと見ると、小さなお碗に、カレ沖そばが…。
「せっかく来ていただいて、
生徒が一生懸命作った料理、
そしてシェフからいただいたアドバイスについて、
皆さんにも実感していただきたいので、作っておきました」
と金城先生。
あ〜、この空間に、
生徒さん、そしてお客さまへの心配りと愛情が溢れてます…。
今回のチームメンバー、
「学んだことを生かして、県予選よりもいいものに仕上げて頑張りたいです。そのために、チームワークを高め、決勝に臨みます!」
と、テレビの取材に答えておられました。
実はこのとき、メンバーの一人が進路について悩んでいた時だったそうです。
決勝が終わったあと、金城先生から、
「前向きに、自分なりに決断をしたようですよ」と教えていただきました。
ちょうど学校のテストも重なり、とても忙しかった時期だったみたいですが、
この大会を通じて、
自分たちでも、たくさんの気づきがあったと、生徒さん三人で書いてくださったお手紙でもお知らせしてくださいました。
その手紙の中には、
「支え」そして「感謝」という言葉が…。
ハアトさん、ヨアケさん、アカリさん。
その言葉は、まさに私達DOMINISTAが
改めて意識させてもらったことです。
本当にありがとうございました。
さて、いまは2024年6月。
実は、この『カレ沖そば』、
その後、ザ・ビーチタワー沖縄のご当地メニューとして、
一般のお客様にも提供されていました。
週末限定ランチバイキングの1メニュー。セルフで麺を茹で、具材を自由にトッピングしていただくスタイルで、5月までの期間限定の提供でしたが…
「お客様の評判は上々!今後、また何かのタイミングで再登場させたいと考えています」と比嘉料理長。
高校生の皆さんの情熱がDOMINISTAの心を動かし、
大勢の人の協力のもと、
ホテルのご当地逸品料理として、さらなる進化を続けていく…
その様子も、また後日レポートできればと思っています。